現在、国際ニュースでも報じられている通り、南太平洋諸国ではエルニーニョ現象(El Nino)による過去最悪の干ばつ被害が発生しています。パラオも例外ではなく、先月末に大統領より水不足に関する非常事態宣言が発出されました。在パラオ日本国大使館は、「状況は刻々と悪化しており、首都コロールでは4段階中3番目である”極度の干ばつ状態”にあり、過去4ヶ月の降雨量は1951年以来最低を記録すると共に、まだしばらくは同様の状態が見込まれる」と発表しています。国家非常事態委員会は報告書で「現在の水位と使用率に基づき、こうした状況が続くと仮定すれば、今後2~3週間以内に完全な断水に陥る可能性もある」と警告しています。

これを受けパラオ政府は4月4日、日本と台湾に緊急支援を要請していることを明らかにしました。親日国と知られるパラオのこうした状況は、日本国内のネットや掲示板でもニュースになりつつあります。(※尚、日本政府は、ポリタンク:510個,簡易水槽:20個、及び浄水器:10個の援助物資を供与することを決定しました)

 

現地では配水時間が制限されており、2016年4月7日現在、首都コロールでは一日3時間のみの配水となっています。国家は、水は主に飲料水や料理等の必要不可欠な用途のみに使用し、それ以外の使用を控えるなど節水に努め、水漏れ箇所を発見した場合には直ちに通報するよう協力を呼びかけています。これには法律で罰則も規定されており、例えば洗車した場合、$500の罰金が課されます。

 

多くの観光客が利用するツアーなどには大きな影響もなく、平常通りのサービスを行っています。しかし、一部大型のホテルでも一日数時間しか水が使えない等断水の影響を受けている施設もあり、そうした所では、手汲みでトイレの水を流す等の対応を迫られています。量販店では水の買占めが起こり、店頭から姿を消す事もありました(今は大量に輸入され、改善されています)。これらの事態を受けて、お客様より「パラオでは非常事態宣言が発令されているようですが、ガーデンパレスではどのような状況でしょうか?」といった内容のお問い合わせを数多く頂いております。

 

ガーデンパレスでは、飲料水はウェルカムサービスでの1.5Lの水が一本用意されます。スーパーなどでの品不足は、今は落ち着きつつあり、大きなボトルは店によって売り切れることもありますが、小さなボトルはどこでも問題なく手に入ります。万が一、飲料水が手に入らなくとも、ジュースやお茶は通常通り販売されている状況です。

今回の水不足で問題となっているのは飲料水より、むしろ生活水ですが、当ホテルは施設内に大型の貯水用タンクを備えており、水道使用時間内に貯水を行っておりますので、今のところ使用制限などは設けずとも、施設内及び客室内でのシャワーやトイレなどは、平常通りお使い頂けております。

 

もちろん今後島全体の降雨量、水の使用制限時間によっては、施設内での配水時間制限を設けさせて頂く可能性もございます。今後のパラオ全体の状況に関しては、随時こちらでご報告させて頂きますので、当ホテルをご利用ご検討のお客様、ご利用予定のお客様は、今後も新しい記事や情報をこちらでご確認頂けますよう、お願い致します。お客様にはご心配をお掛けして申し訳ございません。

引き続き状況を注視してまいります。

 

※この記事は2016年4月の記事です。2016年5月の節水状況に関する記事はこちらをご覧ください。

【パラオ】危機脱出?水不足によるパラオの節水状況(2016年5月)